フリーアームはどうするの?問題!!

artwork Toshihiko Nakamura
ラー君

ダンス上手に見える人って手の使い方も綺麗だね。

テンちゃん

素敵だなぁ。あんな風に手を使えたらいいんだけど・・・

トシヒコ
トシヒコ

踊り慣れてくるまでは、特に沢山の人の悩みの一つだろうね。

手の使い方がわからない〜とは、多くの人がしばしば思うことのようです。ある程度踊り慣れてくるまでは。

そして実際には踊り慣れても、解決したというよりは気にしなくなってきただけ、というパターンが多いのも私としては心配なんです。

ダンスは手じゃないから!・・・!?

手の使い方はこんな感じだよ、と知っている範囲で自分のやり方を教えてくれる先輩もいます。ありがたい。

でも、

手に意識がいって手が目立ってどうするんだ、ボディのアクションから自然に動くのがフリーアームなんだよ!

と高いレベルからの助言と見えるアドバイスをくれる先輩もいるわけです・・・。

この指摘はまた本質っぽい!フリーアームはあくまでもフリーだから大事なのはボディムーブメントだ!!

  
でもね、これが多くの人の落とし穴。人によってはこの穴がかなり深いのです。

ボディムーブメントとの連動って自然にできるのかな?

子供の頃からダンスを経験したり、その魅力に触れたりしている人ならば、手の動きがボディアクションと連動するのを自然に感じられるかもしれませんね。

でもダンスに触れずに大学生くらいになって始めた人などの場合は、先程のアドバイスこそかなり深い落とし穴になることもあるんです。

体のいろいろな部分のアクションが自然な連動する状況って、その人なりの習慣や訓練の経験で染み付いてしまうものなので千差万別。

各自がボディムーブメントだけに集中して練習していけば、フリーアームにもその人なりの癖が出て当たり前。そう簡単に美しく見えるはずもなく、後から修正したくなるわけです。

ところが、手というのはその位置でバランスも変わるし、動きの反動も体に影響しますから、動きやすかったはずのアクションが急にしにくくなって、先生の見本みたいにはならない。

修正が、かなりのストレスになってくるわけです。

こういったことを考えてみると、さっきのアドバイスは万人に当てはまるはずがないし、むしろフリーアームについて、こだわらなくなりやすい。

気にしなくていい、という気持ちがフィルターをかけて、アームの使い方の良し悪しを見ない傾向になっていきます。

そのせいでカッコよく踊れるようになるはずが、大きく遠回りすることになったり、良い成績が取れないという状況にハマってしまっても、何が壁になっているのか気がつかない状況にハマるかもしれない。まさに落とし穴。

フリーアームの優先順位は?

やはりよくあるアドバイスとして、後々ステップに慣れてきたら手は自然に動いてくるから、ラインを決める時にだけ意識すればいい、その他でフリーアームは気にしなくていいよ、というのも聞きます。

これもその通りだけど、あくまでも自然に動いてくるのは後々。

ですから、初期段階ではなるべく早く3パターンのアームの動かし方を学び、体の動作との連動をよく訓練するべきです。

つまりフリーアームを上手に使えるようになるという事の優先順位を高くすべきです。

フリーアームはその動き単体だけの問題ではなく、その動きが洗練されていなければ、肩が上がったりして全体のシルエットに悪い影響をもたらし、肝心のボディの動きにも邪魔にもなります。


後回しにして平気でいると、ダンスの見方にフィルターがかかって、美しさの基準も麻痺するので、ダンスに対する価値観の世界も歪みかねない。

尚、念のためですが、フリーアームについての学びを優先順位高めに、というのはダンスを段階を追って学んでいく過程での話です。

コンペが近くなった時や当日の優先順位の話ではありません。その時は手のことより気にすることも各自であるでしょう。

ダンスを踊りこなしていくことを学ぶ上で、手の使い方はある程度早く学んで訓練することで、後々綺麗に踊れるようになる効率が上がるのです。

結論:初期段階のうちに手の使い方をパターン化しておく❗️

テンちゃん

ところで3パターンって?

トシヒコ

空間を切るようにだす ・ 曲線的に振り出す ・ 体の横で8の字を描くように動かす
この3パターンね。

ラー君

パターンがあるなんて初めて聞いた!

トシヒコ

大勢を長い間指導してきて、3パターンを意識してもらうのが効率良いとわかったからね。

ラー君

3つともなんとなくわかるけど、詳しくしりたいなぁ。

トシヒコ

それなら、これから習い始めるって大学生の弟子に向けた動画を前に作ってたから、見てもらったほうが早いね。こういった弟子に向けた基礎的レクチャー動画はいくつか公開してるから。

テンちゃん

わ〜〜い!!

パターン化というのは上達する上で妨げになりやすい『迷い』を減らすことになります。

難しく考える事なく、早い段階でアームワークに煩わされなくする事。

これが後々生きて来るのです。

私のブログは始まったばかりですが、皆さんの飛躍的な上達、日本人ダンサーが異文化のラテンダンスを体現できることを応援していきますね!!